2024年12月8日発売

GREEDY GREEN / LESSON 21


収録曲

01.LESSON 21 02.魔法 03.外れたブギ 

04.きらきら星 05.安全なルート 06.心を奪われた

07.帽子をかぶり鍵を持って 08.スーパームーン 09.失う前に

10.地下鉄の蜘蛛 11.まだ 12.ジョニー

13.ジャグリングディー 14.楽園 15.輪ゴムがとめる 16.虹の橋


メンバー

福岡史朗(Vo. G. Key.

熊代良(Vo. B. Key.

熊谷太輔(Vo. Dr. Prec.

青山陽一(G.)2、3、5、6、7、8、9、11、13


GREEDY GREEN「LESSON 21」発売記念ライブスケジュール

11月30日(土)名古屋 猫と窓ガラス

12月8日(日)渋谷 BYG

12月14日(土)西荻窪 SAWYER CAFE

12月29日(日)下北沢 Lete  レコ発+福引大会

2025年

2月22日(土)大阪 音凪

2月23日(日)京都 サロンド毘沙門


私がソロ名義でアルバムを作る前に所属していたバンドがGREEDY GREENであります。

特に解散を宣言することもなくいつの間にか湯気のように蒸発してしまったバンドです。

水蒸気と化してから25年経ちました。

月日の流れの速さに驚くばかりです。


「熊代良」

前作、前前作とアルバムデザインをGREEDYのベーシストだった熊代良くん(彼はグラフィックデザイナー)に手がけて貰った事がきっかけで、また何か一緒にやってみようかという話になりました。

2023年の12月から一緒に曲を作り始めたのですが、久々の共作が新鮮で面白かったので2ヶ月ほどでアルバム一枚分くらいの曲が出来上がりました。

ただ二人とも演奏能力が著しく乏しい上にブランクもあり、その時点では思うように演奏できませんでした。

リハビリが必要です。

それから昔のように二人で一緒に演奏しながら曲を憶え、それを録音したものにアレンジを加えながらダビングする作業を繰り返しました。

結果的にこれがデモ音源になりました。


むかしむかしの大むかし、彼と一緒に録音を始めたのは高校を卒業して間もない頃でした。

当時は2台のラジカセを使ってダビングをしていました。

方法は単純で最初に録音したテープを再生しながらそれに合わせて演奏し、もう一台のラジカセで録音します。

これだと無尽蔵にメンバーの増員をはかれます。

流石に今回はマルチ録音機材を使いましたが、やっている事は当時と同じで適当に歌って適当にダビングしてといった具合でした。

そんな調子でデモ音源が完成する頃には二人と少しマシな演奏ができるようになりました。

録音はリハビリであります。

自信を取り戻した我々はこれをバンドに発展させようと考えました。

そこでふと思い出しました。

GREEDY GREENというバンドが解散せずにまだ残っているではないかと。


バンドにはドラマーが必要ですね。

はい。


「熊谷太輔」

思い浮かんだのはこの名前でありました。

どうにも煮え切らない二人にでも付き合ってくれそうな好人物にして凄腕ドラマー。

さっそくデモ音源を聴いてもらいました。

思惑通りに音源の雰囲気を汲み取ったうえで最高のドラムパートに仕上げてくれました。

ありがとう、ありがとう。

私と熊代くんはほくそ笑み顔に更なるシワを刻みました。


ここで私自身に提案です。

熊代と熊谷は間違えそうなので表記をクマシロとダイちゃんにしませんか?

了解。


それから3人で新曲がカッコよく演奏できるように練習を繰り返しました。

ダイちゃんと繰り返し練習するうちに切断されていた神経が修復され私とクマシロはライブでもそれなりに演奏できるようになりました。


これは非常に良い兆候ですね。

はい。

では3人でライブ録音いたしましょう!

了解。


狭い部屋をパーテーション(ソファーやマイクスタンドに毛布をかけた物)で仕切り、ダイナミックマイクをドラムに4本、ベースに1本、ギターに1本、ボーカルに1本立ててベーシックトラックを録りました。

殆どの曲(すべてかも)でダイちゃんはタム、スネアにタオルミュートを施してブラシや竹スティックなどを使って叩いていました。

その効果もあり狭い部屋ながらそれほど音被りなく録音出来ました。

音被りが少ないとダビングやミックスする時に都合がいいのです。


ギターがもう一人いた方が良いのではないかね?

はい。


「青山陽一」

今の私に一番身近で達者なギタリスト。

東京在住でない青山さんには上京の際にスタジオに立ち寄ってもらいダビングをしてもらう事にしました。

私とクマシロが真面目に練習してやっと覚えた曲もあっさり1日の録音で数曲ダビングを終わらせます。

カントリー調のリードソロやブルジーなやつ、スライドバーを使ったりして。

青山さんのギターは政治心情とは関係なく(おそらく)だいたい右側にパンしておきました。

青山ファンは右耳で。

ちなみに青山さんギターが聴けるのは

02.魔法 03.外れたブギ 05.安全なルート 06.心を奪われた

07.帽子をかぶり鍵を持って 08.スーパームーン 09.失う前に

11.まだ 13.ジャグリングディー 

です。

なぜここに記すかと申しますと、ジャケットの入稿後に表記の間違いに気付きまして…すいません。


材料がそろったところでミックスです。

ミックスは私にしては結構頑張ったのではないかと思います。

メンバーからの要望(主にクマシロ、ダイちゃん少々)に応えようと普段はしない努力をしたので。

最後にバナナを入れてブレンダーで充分にかくはんしました。

せっかく色んな食材を入れたのに味はバナナに支配されバナナジュースになりました。

そんなバナナ。


で、それからどうした?

マスタリングですね。

「高橋健太郎」

これは高橋健太郎氏にお願いしました。

健太郎さんはGREEDYの初代ギタリスト兼プロデューサーだった人物です。

当時、健太郎さんとはよく揉めて喧嘩になり腹を立てたりもしましたが今となっては感謝の念のほうが優っております。

揉めたのは私が未熟だった事が大方の要因で年を重ねるごとに健太郎さんが我々に対して当たり前のようにやってくれたことが実はそうではなかったのだと気付いたからです。

今更ですが色々ごめんね。

とはいえ当時の自分の感情を思い起こせば袂を分つのは必然だったのだと思います。

そんな健太郎さんお願いしたマスタリングは8割り増しの仕上がりでした。

流石です。


アルバムジャケットはイラスト、デザインを全てクマシロが作りました。

あとこれは個人的な感想ですが熊代がこんなに良いベーシストだったのかと再認識しました。

去年まで見くびっててごめんね。


そんな感じのアルバムです。

宜しくお願いいたします!


2024年ライブ情報

 1月27日(土)調布市 CAMPICK STAND & FACTR
オープン12:30 ライブ13:00頃〜(投げ銭)
福岡史朗、青山陽一熊谷太輔

2月10日(土)所沢 Mojo
『LONESOME STRINGS and another story 2024』
福岡史朗&青山陽一

京都〜大阪〜名古屋「3」発売記念ツアー

2月23日(金祝)京都 サロンド毘沙門
オープン19:00 スタート19:30
ミュージックチャージ3500円
福岡史朗、青山陽一熊谷太輔

2月24日(土)大阪 音凪
オープン18:00 スタート19:00
ミュージックチャージ3500円
福岡史朗、青山陽一熊谷太輔

2月25日(日)名古屋 猫と窓ガラス
オープン16:30 スタート17:00
ミュージックチャージ3500円
福岡史朗、青山陽一熊谷太輔

4月2日(火)渋谷 BYG
「完結編・荒野の5人」
三匹夜会×福岡史朗band
18:30オープン 19:30スタート
予約3800円 当日4300円
「三匹夜会」
ライオン・メリィ(vo,key) 
西村哲也(vo,gt) 
熊谷太輔(vo,dr)
「福岡史朗band」
福岡史朗(vo,gt) 
青山陽一(gt)
ライオンメリィ(key)
熊谷太輔(dr)

5月24日(金)下北沢 lete
福岡史朗 弾き語り
Open 19:30 / Start 20:00 
Charge 予約 ¥2,700 + drink / 当日 ¥3,000 + drink

6月29日(土)横浜日の出町 試聴室その3
「しちょさん7周年企画・一色進と福岡史朗と三沢洋紀」
出演:一色進(ジャック達/CINEMA)、福岡史朗、三沢洋紀(LABCRY)、
OPEN19:00/START19:30
前売り予約3000円+1ドリンク(500円)/当日3300円+1ドリンク(500円)

7月7日(日)阿佐ヶ谷 harness
「唄処せいじ」
田所せいじ 福岡史朗

9月7日(土)下北沢 lete
グリーディグリーン「FORTUNE COOMYAH COOMYAH!」
30年ほど休眠状態でしたが福岡史朗と熊代良がドラマーに熊谷太輔を迎え活動を再開する事になりました。
宜しくお願いします!!
Open 18:30/ Start 19:00
Charge 予約 ¥3000+ drink / 当日 ¥3500 + drink

10月19日(土)下北沢 lete
Dai Nakamura / 福岡史朗
Open 19:00 / Start 19:30
Charge予約3,000 / 当日3,300 +Drink

11月30日(土)名古屋 猫と窓ガラス
グリーディグリーン「Lesson 21」発売記念ライブ
(福岡史朗、熊代良、熊谷太輔、青山陽一)

12月8日(日)渋谷 BYG
グリーディグリーン「Lesson 21」発売記念ライブ
(福岡史朗、熊代良、熊谷太輔、青山陽一)
Open 19:00/ Start 19:30 
Charge 予約 ¥+ drink / 当日 ¥ + drink

12/14(土)SAWYER CAFE
グリーディグリーン「Lesson 21」発売記念ライブ
出演:グリーディグリーン
(福岡史朗、熊代良、熊谷太輔、青山陽一)
18:30open 19:00start
チャージ:3000円(テーブルチャージ500円含む/ドリンク別)

12月29日(日)下北沢 lete
グリーディグリーン 福引大会
(福岡史朗、熊代良、熊谷太輔、青山陽一)



福岡史朗ニューアルバム 11月26日(日)発売。
FUKUOKA SHIRO, BEAR, LION& BLUE / 3

参加ミュージシャン

11月26日(日)渋谷BYG福岡史朗「3」発売記念ライブ。
出演 福岡史朗、熊谷太輔、青山陽一
開場18:00 開演19:00
料金 前売¥3,000 当日¥3,500
当日からニューアルバム「3」の販売を致します。
よろしくお願い致します!



 2023年の3月中旬頃にダイちゃん(熊谷太輔氏)から電話がありました。

それは2020年に録音したメリィさん(ライオンメリィ氏)とのジャムセッションを仕上げたいというものでした。

 

 コロナ前に録ったその音源はメリィさんがピアノやオルガンを思いつくままに即興で弾き、ダイちゃんがそれに合わせてドラムを叩くといったものでした。

即興と言えども曲やリズムのバリエーションは多彩でその時点で既にとても良い感じでした。

私は録音担当だったので一曲ギターを少し弾いたくらいで(特に必要もなかった)演奏には参加しませんでした。

その日のセッションが終わり次はどんな展開になるのかなと楽しみにしておりましたが…程なくコロナがやってきました。

残念ながら想像した次の展開には至らず、人との接触を避ける日々にこのセッションは自然消滅しました。


 振り返ると2023年に世間がコロナと共存する事に決めるまでの間に私は多くのものを失いました。

私に限らず皆さんもそうだったのではないでしょうか。

能動的な関わりでは無かったのですが、このセッションも失ったもののひとつでした。

ダイちゃんから連絡を貰ってから早速音源を探し出し、改めて当時の録音を聴きなおしました。

既に面白いものでしたが、もっと面白くしたいという個人的欲求が沸々と湧き上がってしまい、私が関われそうな音源に思わず手を加えてしまいました。

ヤマハのアンサンブルミキサーというアナログ機材がスタジオにあるのですが、それに内蔵されているリズムボックスに合わせて二人が演奏している曲が数曲ありました。

適当にマイクを立てて録音していたにも関わらず、それぞれの楽器が分離よく聴こえる状態だったので、二人の演奏を部分的にカットして、そこに新たなバースやフックを付け加え厚かましくも歌まで乗っけてしまうという暴挙を犯してしまいました。

ところがそんな滅茶苦茶なやり方だったにも関わらず二人の演奏が新たに加えた展開にピタッとハマる奇跡の様な瞬間があり興奮を覚えたものです。

嬉しくなってしまい、ついつい再構築作業は一曲に止まる事なく数曲に及んでしまいました。


 後日、調子に乗ってダビングしたものを一旦ダイちゃんに聴いて貰いました。

どうやら気に入って貰えたようで作業をそのまま続ける事になりました。

再構築した曲に合わせてダイちゃんがドラムやパーカションを丁寧に叩き直した事で、バラバラだった演奏が接着剤で止めた様にひとつにまとまりました。

一緒に新たな曲も作りました。

ちょっといつもと違うやり方で、ダイちゃんが叩き出すビートに合わせて後から曲を乗せました。

その曲でダイちゃんは「ラップ」も披露しております。

 

 青山さんには全ての曲でギターを弾いて貰いました。

どんな曲でも直ぐ対応できて、短い滞在時間でも曲の肝になるイントロやリフをひねり出し、おまけに僕の知らないコードを教えてくれるありがたい存在です。

青山さんの演奏を聴きたければヘッドホンで右耳に集中してください。

青山さんはだいたい右側にいます。

政治思想とは別の話です。

 

 メリィさんには再構築した音源の他にも新たに作った曲のダビングをして貰いました。

メリィさんは天才なので、ほぼ全てワンテイクOKなのです。

嘘じゃないです。

いつもそうです。

何故あんな芸当が出来るのか知り合ってもう何年にもなりますがいつも新鮮にびっくりしています。


 磯崎くん(磯崎憲一郎氏)にも一曲ベースを弾いて貰いました。

磯崎くんは世の中の事象を何でもビートルズに例えて話せるビートル人です。

ちょうどビートル人に弾いて欲しい曲があったのでヘフナーピック弾きでよろしくと依頼しました。

でそのように演奏してくれた次第です。

 

 ここまで書いてはたと違和感を覚えております。

そもそもこれはダイちゃんのプロジェクトだったのに、いつの間にか私のものになっておるではありませんか。

アルバムタイトルも名義も僕の新譜という事になっている。

果たしてこんなことが許されるのでしょうか。

私はダイちゃんとこのプロジェクトのおかげでコロナによる喪失感を埋める事ができたと言うのに。

恐ろしい…。


 今回の暴挙は次にダイちゃんのソロアルバムを録音する事とカンロ飴を差し上げると言う事で許して貰おうと考えております。