
私の心にある駄目なやつのためにです。
急に話すのを止めて溜息をついても、それはただの癖だから無視して下さい。
例えば、あなたが指をポキポキ鳴らすようなものです。
近頃、私は自分の事がよく分からないでいます。
もっとも今までだって分かってなかったのですが…。
医者は神経症だと言いますが、自分では贅沢病だと思っています。
場合によっては、少しばかり気がふれてるのかもしれません。
でもテレビを見て声を出して笑う事はしょっちゅうあります。
ずっと落ち込んでいる訳ではありません。
楽しむべき事は大いに楽しんでいます。
ですから贅沢病です。
正直、あなたと話すのは少しわずらわしいです。
ノドがヒリヒリします。
申し訳ないのですが、あなたの息は凄く臭いですし…。
それにしてもノドが焼ける様にヒリヒリします…。
「うぎゃ〜〜〜〜〜〜〜あっ!」
あまりの熱さにわたしは悲鳴をあげて飛び起きました。
実は眠っていました。
てっきり熱いのはノドだと思ったのですが、ノドではなくデコでした。
ひりつくオデコに手をあてると水膨れができています。
明らかに火傷をおっている様子です。
苦しむ私の傍らに、けたたましい声で大笑いしている輩がいます。
ウルトラ健吾です。
奴は大きな虫眼鏡を持って立っています。
空いた方の手には生魚、肩には大きなヒヨコを乗せていて、足下にセレクトショップの紙袋が置いてあります。
そして、「これは光の屈折を利用した高度なイタズラであ〜る」明らかに私をバカにした様子でおどけてみせています。
どうやら奴は虫眼鏡で私のオデコをジリジリと焼いたらしいのです。
何故そんな酷い事をするのかと問いつめると、「そこに額があるから…」と遠い目をします。
それから持っていた虫眼鏡をやおら私の鼻先に近づけて「犯人はおまえだっ!」と…。
最近、夢から覚めるとウルトラ健吾がいて悪ふざけをするのです。
しかし、必ず3分したら消えます。
きっかり3分です。
私はカップメンに想いを馳せます。
本当はノドもオデコも何ともありません。
カップメンが食べたいです。
ではお元気で
早々。