カバ見日和
















「ねえねえパパ遊んでよ」


「ムニャムニャ」


「日曜なんだから遊んでよ」


「うぅぅぅ〜○△□×…」


「上野のzooに連れてってよ。ボクはカバが見たいんだよ」


「動物園かぁ〜○△□×…」


「車じゃなくて山手線で行けば、ビール飲めるよ」


「そうだな。じゃあ行こうか」


「やった〜!!」


「準備しろ」


「朝ご飯は食べたか?」


「食パンにピーナツバターを塗って食べたよ」


「何か飲んだか?」


「牛乳」


「よし」


「歯は磨いたか?」


「ウン」


「ハ〜してみろ」


「ハ〜」


「ウソついたろ」


「ウソじゃないよ。ベロでちゃんと磨いたさ」


「ベロか…まあいいだろう。顔は洗ったか?」


「洗ったよ」


「ウソついたろ。目ヤニがおびただしくまとわりついてるぞ」


「ウソじゃないよ。顔は水を使わずに手であらった」


「水無しか…まあ良いだろう」


「パパはスーツのまま寝たんだね」


「そう。これだと直に出掛けられて便利だからな」


「ハッハッハッハッ!」


「じゃあ、上野のzooにビールを持ってカバ見に行こう」


「カバは赤い汗をかくんだって」


「お前はカバに詳しいんだな」


「カバが凄く好きなんだ」


「どうしてそんなにカバが好きなんだ?」


「だってカバ焼きって凄く美味しいでしょ」


「そうだな。確かに美味しい…出掛けるか」


「アイアイサァ〜!!」